「できる」「できない」の違い

予備校・塾で学習支援の仕事を30年以上続けてきました。

その経験から言えることは,

小中学校義務教育程度の学習内容は誰でも完全に習得できる

ということです。

ただ,一人一人の顔が違うように,

その習得にかかる時間がそれぞれの人で違います。

義務教育の期間は6+3の9年間と限定されるので,

習得時間の違いで,

成績の良し悪しが決められているのが現状です。

その認識のないまま

「自分は頭が悪いから」「やっても無駄」

と考える子供たちがたくさんいます。

実際は「できる」ことを「できない」と決めつけてしまうのは

悲しいことです。

人間は「できない」と思い込んでいることは

ほぼできません。習得の成果は心の問題も大きいのです。

「私は(勉強が)できない人間だ」と思っている子供には,

どこか1つの項目でも「できる」実感を持ってもらうことが

大切です。

その実感が,次の成果につながる。

逆に「頭がいい」「できる」と思い,また思われている子供は

「できる」ことはあたり前のことだという謙虚さが必要で,

「できる」先にもっと「できる」ことはないのかと

貪欲に挑戦する心が,

人生を豊かにしていくことにつながると思います。