1 次方程式の解法について説明します。
[math]2x+3=x+4[/math] という式は [math]x=2[/math] のとき,左辺は
[math]2×2+3=4+3=7[/math]
右辺は
[math]2+4=6[/math]
となり, [math]2x+3=x+4[/math] の等号は成り立ちません。
しかし,[math]x=1[/math] のとき,左辺は
[math]2×1+3=2+3=5[/math]
右辺は
[math]1+4=5[/math]
となり,等号が成り立ちます。
このように [math]x[/math] の値によって成り立ったり成り立たなかったりする式を [math]x[/math] の方程式といい,[math]x[/math] の 1 次式の方程式なので,[math]x[/math] の 1 次方程式といいます。
[参考][math]x[/math] は,1 次,[math]x^2[/math] は 2 次,[math]x^3[/math] は 3 次 … のように,[math]x[/math] がいくつかけられていいるかが,次数です。
1 次方程式は最終的には [math]ax=b[/math] の形に変形します。(ただし,[math]a≠0[/math] とします。)そして,[math]ax=b[/math] はその両辺を [math]a[/math] で割って [math]\cfrac{ax}{a}=\cfrac{b}{a}[/math] として,左辺では分母子が約分されて [math]x[/math] だけになります。結局 [math]x=\cfrac{b}{a}[/math] で,この 1 次方程式が解けたことになるのです。
それでは, [math]2x+3=x+4[/math] の解き方を考えましょう。
とにかく,式変形をして [math]ax=b[/math] としなければならないことに注意すると,[math]2x+3=x+4[/math] の左辺の [math]+3[/math] は右辺に,右辺の [math]x[/math] は左辺にもってくるべきです。
実は,「[math]=[/math]」の左(左辺)のものを右(右辺)にもってきたり,「[math]=[/math]」の右(右辺)のものを左(左辺)にもってきたりする方法があるのです。それを移項といいます。
移項では,移項するものの符号を「[math]+[/math]」は「[math]-[/math]」に「[math]-[/math]」は「[math]+[/math]」に換えます。
よって,[math]2x+3=x+4[/math] は
[math]2x-x=4-3[/math]
と変形できます。すると [math]2x-x=(2-1)x=x[/math] であり,[math]4-3=1[/math] ですから,
[math]x=1[/math]
が,解となります。
1 次方程式の解き方は,まず,移項を使って [math]ax=b[/math] の形をつくるのだと覚えましょう。